副業の税金申告は年末調整では不可!年末調整の仕組みを簡単に解説

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この記事を書いたひと
  • 大手税理士法人管理職
  • ファイナンシャルプランナー資格有
  • 開業、M&A、税金、事業運営その他全部おまかせ
和菓子大好き
おだんご

10年以上いろいろなビジネスの財務コンサルタントをしてきた経験から、様々なビジネスの「仕組み」について解説します

今現在何かしらの副業をやっている方の中には、

副業の税金ってどうしたらいいの?年末調整だけで終えられる?

という不安を抱えているのではないでしょうか。

税金の計算は、通常の会社員であれば「年末調整」によって会社が計算して申告してくれます。

しかし、副業の収入がある場合は「年末調整」で自動的に税金計算完了!という訳にはいきません。

この記事では、副業の収入がなぜ年末調整できないのか、その仕組みについて解説します。

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副業の税金申告が年末調整できない理由

結論から言うと、年末調整で計算できるのは「給与所得」だけだからです。

給与所得とは、あなたが会社で働いて得ることができる給料額から給与所得控除という所得控除額を引いた金額です。

一方で副業収入を得ることはイコール給料以外の収入を得ることですよね。

副業の収入は、副業の実態に合わせて「事業所得」か「雑所得」のどちらかに分類されます。

つまりどちらの場合も「給与所得」ではないので年末調整を受けることができないということになります。

副業の収入が「給与所得」の場合

だっくす

でも副業がアルバイトの場合って、副業収入も「給料」だから年末調整できんじゃない?

副業収入が給与所得の場合、本業と副業どちらも「給与所得」に該当しますので年末調整は受けることができます。

しかし、実はその場合も年末調整で税金計算が終わりとはなりません。

なぜかというと、二つ以上の会社で同時に年末調整をすることが所得税法上で禁止されているからです。

おだんご

年末調整を受けられるのは本業の方の会社でだけ、と決まっているよ

だっくす

本業の会社で年末調整してもらうだけじゃだめなの?

例えば

本業A社、副業B社の場合、あなたがA社で年末調整を受けることは可能です。

しかしA社があなたのB社での給与額を知ることはできないので、年末調整する給与所得金額は当然ながらA社があなたに支払った金額だけです。

つまり

結果的に少ない収入で税金計算が行われることになってしまいます。

税務署視点で考えると、本来あなたが納めるべき税金はA社とB社の給料を合算した所得に対して課税されるべきです。

にもかかわらずA社の年末調整だけで税金申告を終えてしまうと、B社でもらった収入には全く税金をかかっていないことになってしまいますよね。

こういった理由から、副業収入が給与所得でも事業所得でも雑所得でも、年末調整で税金の計算を終えることはできない、ということになります。

副業の所得税計算は確定申告で!

だっくす

じゃあ副業の税金、どうしたらいいの・・

おだんご

確定申告で解決するよ

確定申告とは、あなたの1年間の全ての所得に対してかかる税金を計算する手続きです。

年末調整が給与所得だけの税金計算であることに比べ、確定申告は全ての所得に対応していますのであなたの所得が事業所得でも雑所得でも給与所得でも税金計算を完結させることができます。

確定申告は今なら簡単!

昔は確定申告は申告書も手書きで書いたり、計算ソフトを自分で用意したりと普通の会社員にはハードルが高い作業でした。

しかし今は国税庁に「確定申告書作成コーナー」が設けられており、ブラウザ上で申告書の作成が完結できます。

例えば副業がアルバイトの場合、本業の方で年末調整を終えていれば確定申告の作成は誰でも10分で終えることができます。

慣れている人なら5分もかからないでしょう。

事業所得となると売上や経費の集計が必要なのでもう少し時間はかかりますが、それでも以前に比べて格段に申告のハードルは下がっています。

こちらで確定申告のやり方を詳しく紹介していますので、是非確定申告にチャレンジしてみてください。

収入が20万円以下なら税金の申告はいらない?

だっくす

あれ?副業の収入が20万円以下なら税金申告がそもそも要らないって聞いたけど・・

おだんご

半分当たりで半分正解だね

結論から言うと、所得税の申告は要りませんが住民税の申告は必要です。

所得税は税務署(国)に納める税金で、一方住民税はお住いの地域の市区町村に納める税金です。

所得税に関しては年間20万円以下の所得には申告が必要ありませんが、住民税にはそういった免税点がありません。

ですので1万円でも2万円でも本来は住民税の申告が別途必要になります。

「収入20万円以下」と「年末調整」には関連性がない

住民税の申告についても年末調整で完結はできませんので、別途の申告手続きが必要です。

つまり、副業収入20万円以下だから年末調整だけで税金はOK!というのは正確には誤りです。

だっくす

正確には、って??

おだんご

現実的には気づかずに住民税が無申告になりがち、ってこと・・

副業と年末調整に関してよくある質問

おだんご

この記事に関してよくある質問をいくつか紹介します

会社員と副業をしている場合、税金の申告はどうなりますか?

副業の収入と本業の収入はトータルで考える必要があります。会社員として年末調整を受けていても、両方の収入を合算して確定申告を行う必要があります。

副業の収入を会社に通知する必要がありますか?

就業規則上の問題で会社に通知しなければいけない場合はありますが、いずれにせよ副業の収入は年末調整が受けられないので、税金の計算上は必要ありません。

副業で稼いだお金に消費税はかかりますか?

インボイス登録をした事業者、もしくは年間の収入が1000万円を超える事業者は消費税の申告・納付義務があります。

この記事のまとめ

  • 副業収入は所得の種類に関わらず年末調整で税金申告はできない
  • 副業収入の税金計算は確定申告が必須
  • 収入20万円以下でも税金の計算は必要

確定申告がいくら簡単になったとはいえ、できれば余計な面倒はかけたくないのが本音だと思います。

しかし、きちんとした申告を行っていなければ思わぬところから副業バレをして会社への説明が発生したりとより面倒な事態を引き起こしかねません。

税金の知識を正確に理解し、すっきりとした気持ちで副業に向かい合いましょう!

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この記事を書いた人

おだんご おかねに詳しいねこ。

ねこの皮をかぶった財務コンサルタント。
FP資格所有。

300件以上の企業、個人事業のコンサルを担当。

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