副業をこれから始めようと思う方の中には、
自分に何かあったら事業はどうなってしまうんだろう…
こういった悩みをお持ちの方もいるのではないでしょうか。
上手く事業のスタートが切れて、軌道にのってきたら、次は事業の継続性に焦点を当てなければなりません。
この記事では、事業の司令塔であるあなたに何か問題が起こった場合に、事業をどのように継続したらよいか、という点について紹介します。
常に健康で働きつづけていられるか
中小企業者は基本的にワンマン経営になりやすく、会社の運営方針については社長が一人で決定するパターンがほとんどです。
逆に言うと、社長が特殊な事情で経営に携われない場合、機能不全に陥る可能性がかなり高いといえるでしょう。
特殊な事情とは例えば、交通事故や病気で長期の入院が必要な場合などです。
あなたに何かあったら会社はどうなるか
あなたに自分の右腕ともいえる人物がいて、自分とそん色ないレベルで経営ができる、という状態であれば入院くらいではさして支障はでないかもしれません。
しかし、あなたの能力を100%補完できる人材がいる、というケースの方が現実的には稀です。
なぜなら、中小企業は特に取引先との付き合いがあなたの“顔“でつながれている場合が多いからです。
つまり、ここから予測できることはあなたに何かあった場合、
- 会社の売上は下がる
- 資金管理は杜撰になる
というダブルパンチが待っている可能性が高い、ということです。
事業の継続に必要なのはお金
結論から言えば、あなたがしばらく経営に携われない時に助けになるのは「お金」です。
みもふたもねえ。
どれだけ部下が頑張っても、あなたの能力を100%補うのは難しいケースが多く、どうしても業績は下がる可能性は高くなってしまうでしょう。
しかし、たとえ業績が下がっていても、「あなたがいつか戻ってくる」という前提であれば問題はそう複雑ではありません。
「あなたが復帰するまでに下がった業績分の純利益額」を、他の方法で補填すればいいからです。
その一つの手段が事業保障としての生命保険です。
保障としての保険
事業保障にもいくつか種類はありますが、一番実用性があり、なじみがあるのは生命保険でしょう。
生命保険ってぼくが死んだ時におかねもらえるってやつじゃないの…?
もっともっとたくさん保障の種類があるよ
生命保険はなにも死んだ時にだけ保険金が出る保険契約だけではありません。
例えば…
- 入院時に保険金が出る保険
- がんになった時に保険金が出る保険
- 働けなくなった時に保険金が出る保険
など、さまざまな種類があります。
これらを組み合わせて会社の保障を万全にしておくことが、もっとも効果の高く一般的な保障です。
どんな保険に入ればいいのか
では一体どんな保障をつけるべきかという話題になるかと思いますが、それはもちろんケースバイケースです。
ファイナンシャルプランナーに相談しながら一緒に必要なところを埋めていくというのが王道でしょう。
ただ、ある程度共通して必要性が高い保険というものは存在します。
ここで紹介する保険はいずれも「生存保障」と呼ばれる保険で、あなたが仕事に復帰をすることを前提に設計された保険です。
定期保険や終身保険なんかの死亡が給付要件の保険は除いてるよ
がん保険
がん保険は、がんに罹患した場合に治療費や入院費、手術費などを補償する保険です。
がんは高額な医療費を伴う場合が多く、また長期間にわたる治療が必要となることもあります。
このような場合、がん保険は経済的な負担を軽減する役立ちます。
一部のがん保険には、がん初期段階での治療や検査に対しても保障が提供されるプランもあります。
医療保険
医療保険は、一般的な病気やけがの治療費を補償する保険です。
通常、入院費、手術費、診察料、薬剤費、検査費用などが含まれます。医療保険は、急な病気や事故による医療費の支払いに備えるために利用されます。
がん保険とは異なり、がん以外の病気やけがにも対応する点が特徴です。
障碍保障保険
障碍保障保険は、怪我や病気によって一定の期間、労働ができなくなった場合に給付金を支給する保険です。
障害による収入の減少や生活の変化を補填することが目的です。
障害保険には、短期障害保険と長期障害保険の2つのタイプがあります。
短期障害保険は、通常、怪我や短期的な病気による一時的な収入喪失に対応し、長期障害保険は、長期間にわたる労働不能に対応します。
例外:死亡保障
死亡保障は除いていると言いましたが、例外的に必須なものを一つだけ紹介します。
逓減定期保険
逓減定期保険は、一定期間のみ保障が提供される保険の一種です。
保険金の額が契約期間が経過するにつれて段階的に減少していくのが特徴です。
このタイプの保険は、主にローンや債務の返済に対する保障を目的として利用されます。
事業が止まってしまっても家族に迷惑をかけない為に、借入がある場合にはこれだけは必須の保険と言えるでしょう。
ただ、借り入れの際に「団体信用生命保険」という形で借入と一緒に銀行経由で死亡保障の保険に契約する場合もあるよ
団信ってやつだね
どこで誰に相談すればいいのか
では実際に誰に保険加入を考えた際に誰に相談すべきかという話をすれば、おそらくパッと思いつくのは保険会社に問い合わせをすることかと思います。
資料請求などを行えばすぐにあなたに担当がつき、訪問したいという旨の連絡があるでしょう。
もちろんこの方法も一般的、というより何も問題はないんですが、どうしても数社の保険商品を比較するのは難しいです。
そこでおすすめなのが、数社の保険会社を取り扱う代理店です。
保険の代理店ではファイナンシャルプランナーと呼ばれる保険や生活設計のプロがあなたのニーズに応じた商品の紹介をしてくれます。
それに付随して、自分でも気づいていなかった保障プランの穴なども見つけて的確な計画も立ててくれます。
オンライン上での面談が可能な代理店も数多くあるので、都市部でしか対応してもらえないということもありません。
保険の代理店では一つの保険会社に偏ることなく、あなたのニーズに合わせて保険会社を選定してくれるので、フラットに必要な保険だけを選択することが可能です。
よくある質問
この記事に関してよくある質問をいくつか紹介します
- 個人事業主として生命保険に加入するメリットは何ですか?
-
個人事業主が生命保険に加入するメリットは、家族の生活保障やビジネスの継続に備えるための資金確保、ローンの返済保障などが挙げられます。予期せぬ事態に備えて経済的な安定を確保する役割を果たします。
- 個人型定期保険と終身保険、どちらを選ぶべきですか?
-
個人型定期保険は一定期間のみ保障を提供し、終身保険は生涯の保障を継続します。選択は個人のニーズによります。家族の保障が必要な期間や、将来のライフプランを考慮して選択しましょう。
- 生命保険の保険料はどのくらいの負担がかかりますか?
-
一般的に、死亡保障に比べて生存保障の保険は保険料が割高である傾向にあります。その他、保険料の負担は保険の種類や保障範囲、契約者の年齢や健康状態によって異なります。保障内容や予算に合わせて、複数の保険会社の商品を比較しましょう。
- 保険契約後、保険料の支払いが滞った場合はどうなりますか?
-
保険料の支払いが滞ると、保険契約が解約される可能性があります。契約解除に伴う保障の喪失や返戻金の減少を防ぐためにも、保険料の支払いはきちんと行う必要があります。
- 生命保険を複数契約してもいいのですか?
-
はい、複数の生命保険を契約することは可能です。ただし、保険料の負担や保障内容の重複を避けるために、よく計画を立てて必要な保障を選ぶことが大切です。
事業を守る為に一番重要なものはお金である
どんな事業でも、完璧なものはありません。
特にほころびが生じやすいのはあなた=代表者の離脱です。
不測の事態に備えておくことは従業員や取引先を守る為の義務のようなものです。
保険料と保険金のリスクとリターンについてFPと相談を重ね、賢く保険を利用しましょう。